GM初期の”グリ完” 72系国電で遊ぶ!

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今日はこんな記事です

当時キットメーカーだったグリーンマックスが創業して間もない1970年代に、完成品をリリースしていました。その中で、旧国の代表格である72系電車を購入しました。プラ製なのに重厚感があり、スローの効いた優美な走りを楽しめるモデル。当方初となった旧国です。

グリーンマックス完成品の歴史

今や大手鉄道模型メーカーとなっているグリーンマックスですが、もともとNゲージャーにはキットメーカーとしての認識が強いイメージが昔はありました。

90年代末から完成品に力を入れはじめ、現在の製品の大半は完成品になっています。現在は完成品メーカーとしても勢力を上げていき、今ではNゲージ大手4社の一角を占めています。

ですが、グリーンマックスの完成品の起源を遡ると、かなり昔であることがわかりました。

ホビーショップMAXの屋号では客車のキット(現在のエコノミーキットの起源)をリリース。その後すぐグリーンマックスへと屋号を変えるのですが、屋号を変えてそれほど経たないうちに完成品が登場しました。完成品の対象になったのは、俗に“グリ完”、”初期グリ完”と呼ばれています。

初期のグリーンマックス完成品は、旧国電から、111系などの近郊型まで、国鉄の電車製品を中心にしたラインナップでした。

その初期グリ完ですが、わずか数年のみの展開(クハ103を含め4製品に留まったという)となってしまい、完成品メーカーとしての歩みはいったん断たれることとなりました。完成品で出ていた車種も、順次エコノミーキットへと切り替えられていきました。

現代の通勤型の基礎となった72系国電

Wikipediaより引用

72系国電は、63系をベースに開発された通勤型電車です。

戦後、乗客が大幅に増えたことで、逼迫する状況となりましたため、国鉄は輸送力強化の方針をとらざるを得ませんでした。当初は戦時設計の63系電車を投入していたのですが、戦時設計ゆえに欠陥点の多いのが問題でした。

1951年、この63系が桜木町事故という列車火災事故を起こしてしまいます。根本の原因は架線の工事ミスですが、タイミング悪く電車が到着してしまったため、ショートを起こして火災になったものです。この事故で有効な避難方法が無かったという欠陥が露呈。多くの乗客が車外に脱出することができず死傷する大惨事を生み出してしまったのです。63系は体質改善工事により72系へ改番編入されました。

それらの反省から、粗悪な戦時設計を見直して新製されたのが72系でした。登場時は旧国らしい出で立ちの半鋼製車体でしたが、その後全金属車の920番代へモデルチェンジされ、101系に通ずる近代的な外観となりました。

粗悪な戦時設計車に端を発する車両なのに、地道な改良が重ねられ、101系・103系以降の近代型車両の基礎を確立した功績は大きいものだったのです。なかには、103系へ編入されて長い間活躍した車両もいたほどです。

50年経っても色褪せない存在感

このグリ完72系は、イトケンさんが某所のハードオフで見つけたもののようです。それも、なんとジャンクで4両1000円くらいだったそうですので、僕が引き取ることにしました。

70年代のかなり古いモデルですが、全体的なプロポーションは良好です。プラ製でボディは屋根まで一体成型なのですが、真鍮製なのでは、と思ってしまうくらいにしっかりとした重さを感じます。重厚感は満点です。塗色も重厚感を増してくれるかのように綺麗です。

実は、グリ完の73系は実在編成をモデル化したものではないと『新・鉄道模型考古学N』に記載されています。全金属車かつ近代化改装車を製品化したかったようですが、実車のそれとは異なる点も複数見つかります。基本的に73系らしさをつまみ食いしたようなフリーの編成となっているようです。もし今の製品化だったら”タイプ”の3文字が製品名に付くでしょうね。

動力もこれまた昔のものですが、意外とスローもしっかり効いていてゆったりとした走りです。気づいたのですが、なぜかクモハに動力が入っています。元の製品ではモハが動力車なのでどういう経緯で床下の入れ替えに至ったのか気になります。

もう40年以上も経ちますが、今でも新鮮感を味わえるシンプルな模型だな、と思いました。

72系はその後、KATOとTOMIXからも発売されていますが、グリーンマックスのこの完成品も存在感のあるモデルだと思います。

みずにゃん

もっと遊んであげなきゃ、ね(笑)

最後まで読んでいただき、
ありがとうございました!

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